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気を付けたい!感染拡大を懸念される「ジカ熱」とは?

気を付けたい!感染拡大を懸念される「ジカ熱」とは?

◆ブラジル保健省で、国家緊急事態宣言!

妊娠中の女性のブラジルへの渡航自粛を呼びかけている。 ブラジルでは現在、蚊が媒介する感染症「ジカ熱」が流行している。

◆プエルトリコでは初の感染者が。

カリブ海の米自治領プエルトリコで初の感染者が出たことが2日までに分かった。

◆そしてハワイでも、、なんと新生児の感染者…

米ハワイで生まれた小頭症の新生児が、蚊が媒介する感染症のジカ熱に感染していたことが18日までに分かった。南米ブラジルではジカ熱が流行し、小頭症の乳児が激増しているが、米国で症例が確認されたのは初めて。

◆米大陸全域にも警鐘が

世界保健機関(WHO)は24日、カナダとチリ以外の南北米大陸全域に広がる見通しだとする声明を発表した。

Photo by Comstock / Stockbyte

◆2月1日 WHOでジカ熱「緊急事態」宣言!

世界保健機関(WHO)のチャン事務局長は1日、ブラジルなど中南米を中心に流行している感染症「ジカ熱」に関し、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。

感染地域の急速な拡大に、ついにWHOも動き出しました。

◆中国では国外感染者を確認・・・

深刻な先天異常との関連が指摘されているジカ熱への感染が中南米を中心に拡大している問題で、中国の保健当局は9日夜、同国初となる国外で感染したジカ熱患者を確認したと発表した。国営新華社(Xinhua)通信が報じた。

◆そして2月15日、ついに日本でも対策が…

蚊がウイルスを媒介する感染症のジカ熱が15日付で、診断した医師に保健所への報告を義務付ける感染症法の「4類感染症」に指定されたことを受け、成田空港など全国の国際空港では同日から、中南米などから帰国・入国した人や同地区へ出発する人に対する注意呼び掛けを強化した。

成田空港ではジカ熱に関する注意呼びかけを強化しています。

同法は感染力や危険度などの高い順に病原体を1~5類に分類しているが、ジカ熱はこれに入っていない。4類に指定されると、全症例の迅速な把握やウイルスを媒介する蚊の駆除がしやすくなり、国内感染拡大への備えが強化される。

Photo by Jochen Sand / DigitalVision

現在この4類には、デング熱や黄熱、狂犬病など43種類が指定されているそうです。

◆ところで、この「ジカ熱」とは何?

あまり聞きなれない名前ですが…一体どういう感染症なのでしょう?

ジカ熱は、ジカウイルスの感染によって発熱や発疹などを引き起こす感染症。アフリカや東南・南アジア、中央・南アメリカなどで患者が確認されている。

ジカ熱は、ジカウイルスを持つ蚊に刺されて10日以内の潜伏期間後に発症します。

ジカウィルスによって感染

Photo by Jupiterimages / liquidlibrary

デング熱と同様、蚊を媒介に感染するそうです。

3日~12日の潜伏期間の後、急性の発熱、非化膿性の結膜炎、頭痛、筋痛、関節痛、脱力、斑点状丘疹、下部肋骨水腫を起こします。頻度は下がりますが、後眼窩痛、食欲低下、嘔吐、下痢、腹痛を起こします。症状は4-7日間続き、自然に治まります。

もちろん全ての症状が出る訳ではありません。 このウイルスに感染しても発症しない人もいます。 また、症状が軽くてそのまま気付かずに完治する人も多くいるそうです。

軽症のこともあるジカ熱

Photo by Tom Merton / OJO Images

なんかちょっとだるいかな?だけの軽症で、ジカ熱と気づかないまま治る人もいるそうです。

ジカ熱に対するワクチンや有効な治療薬は開発されていないが、適切に治療すれば死亡率が1%未満とされるデング熱よりも症状が軽いため、生命の危険はほぼないとされている。

対処療法で対応でき、致死率も低いようです。

デング熱もそうだけど、ジカ熱も一度感染して抗体ができると、生涯この病気には罹らなくなる。

Photo by Image Source / Photodisc

一度ジカ熱に感染していれば、基本的には二度と罹りません。

◆致死率は低いし自然治癒するこの感染症…しかし大きな問題が懸念されている!

ブラジル保健省で国家緊急事態宣言の背景は?

Photo by Paul Bradbury / OJO Images

しかし、このジカ熱には恐ろしい一面があるのです!

◆ギランバレー症候群との関連性が疑われている!

なお、ポリネシア、ブラジル、エルサルバドルにおいて、ジカ熱の流行時に、ギラン・バレー症候群の症例数が増加したことから、ジカ熱とギラン・バレー症候群との関連性が疑われています。

Photo by Thinkstock / Stockbyte

ジカ熱流行によって、ギランバレーの症例数が増加しているそうです。 *イメージ画像です。

◆そして、小頭症との関連性も…

ジカ熱をめぐっては最近、小頭症の増加との因果関係が指摘されてニュースになった。小頭症は新生児の脳の発達不全につながる神経疾患。頭が極端に小さい子どもが生まれ、深刻な発育障害が残ったり、幼少時に死亡したりすることもある。

ジカ熱の影響で小頭症に?

Photo by Sam Edwards / OJO Images

ブラジルでは小頭症の新生児がこの半年で急増しています。

ブラジル保健省によると、この半年で、過去5年間のおよそ10倍にあたる、2,401人の小頭症の新生児が確認されたという。

セアラー州で小頭症と診断された子供の血液・組織検査で、同ウィルスの存在が確認されたという。ジカ熱との関連が疑われる死亡例も2件確認されている。

小頭症の症例が急増した時期は、ブラジル国内でジカウイルスが確認された時期と重なっていた。母親が妊娠初期に、微熱や発疹、頭痛といったジカ熱の症状を発症していたことも分かった。

詳しい因果関係は調査中とのことですが、ジカウィルスと小頭症との関連は認められているそうです。

◆小頭症とは?

小頭症ですが普通よりも脳が極端に小さい病気で奇形症候群の一つと考えられています。

以下は、小頭症の最も一般的な症状です。 しかし、それぞれの子が異なる現象が発生することがあります 症状が現れます。 • 赤ちゃんの頭の外観は非常に小さい • 甲高い泣き声 • 食欲不振 • 発作 • 腕や脚の動きの増加(痙縮) • 発達の遅れ • 精神遅滞

出典小頭症

Photo by Siri Stafford / Photodisc

小頭症の原因は先天性のものから後天性のものもあるといわれ、さまざまな要因が考えられています。 その一つとして、妊娠中のジカ熱感染も関連しているそうです。

◆ジカ熱、日本への影響は?

日本での感染は2013年以降3例の輸入症例が報告されている。

Photo by Thinkstock Images / Stockbyte

ブラジル…日本から一番遠い国だし… と安心して大丈夫でしょうか?

ブラジルで、蚊が媒介する伝染病『ジカウイルス』が流行しています。日本の裏側の出来事ですが、昨年は新婚旅行先のタヒチで感染した日本人からもウイルスが見つかっています。

日本にも生息するヒトスジシマカは、ジカウイルスの媒介蚊になり得ると言われています。

日本でおなじみの【ヤブ蚊】とも呼ばれるヒトスジシマカが媒介となる可能性があるそうです。

◆2016年はブラジルでオリンピック開催!

2016年にはブラジルでリオデジャネイロ五輪が開催されます。ブラジルへの渡航者が急増することで、ジカ熱が世界的な流行を起こす恐れがあるため、注意が必要です。2016年の夏から秋にかけては日本国内でもジカ熱の感染への対策が必要になります。

遠い国での話だから、と他人事にせず、 虫よけ対策は念入りに行ったほうがよいでしょう。