おいしいからあげを作ろう!
◆ジューシーに揚げたい!
鶏もも肉は、その繊維を柔らかくすることで肉汁があふれるほどジューシーに仕上がります。具体的には、フォークで数カ所穴をあけることと、お酒につけてあげることで、から揚げがジューシーに仕上がります。
フォークで穴をあけることで肉同士の繊維を破壊して、そこにお酒を加えることで、油で揚げるときに肉にストレスを与えすぎずジューシーなからあげができるからなんです。
◆カリっと揚げたい!
カリッとさせるには、何が大事か?それはどの衣を使うかです。一般的に小麦粉、又は片栗粉を肉につけて揚げるから揚げですが、その違いは何かというと。小麦粉は、小麦を挽いて出来たもの、片栗粉はジャガイモを挽いてできたもので、その二つに共通するのは『でん粉』なんですね。
写真左の小麦粉のから揚げは、全体が茶色くしっとりと揚がっているのに対して、写真右の片栗粉のから揚げは全体が白っぽくカリッと揚がっているのがお分かりですか?
つまりカリッと揚げるには、どちらがより多くのでん粉を含んでいるかがポイントにです。その意味では片栗粉のほうがカリッと揚がりやすいのです。
片栗粉はジャガイモからでん粉のみを抽出しているのに対して、小麦粉はでん粉の他にグルテンというタンパク質が含まれるので、その違いがよく表れています。
材料(2人分)
鶏もも肉 … 1枚(300g程度)
濃口醤油:酒 … 2:1の割合で適宜
※今回は醤油大さじ2、酒大さじ1
生姜 … ひとかけ(約10g)
片栗粉 … 大さじ2~3
レモンなどの柑橘類 … 適宜
作り方
【1】鶏肉の下処理
鶏肉はジューシーな唐揚げにしたい場合は「鶏もも肉」がおすすめ。 揚げている途中に芯まで火を通しやすくするため、室温にもどしておくとよりよいです。
まず鶏もも肉は食べやすい大きさにカットし、フォークで穴をあけてボウルに入れます。
【2】味付け
唐揚げの味付けは『濃口醤油 :酒 = 2 :1の割合で作った漬け汁』をひたひたになるまで加えます。
※今回は鶏もも肉1枚(250g)に対して、醤油大さじ2、酒大さじ1を使用したらちょうどひたひたになりました。
次にひとかけ分の生姜をおろして、絞り汁だけをそのボールに加えます。 漬け込み時間は15~20分です。つけ汁が少なめの場合などは途中上下を入れ替えるように混ぜてあげます。
※漬け込み時間が長すぎると、焦げやすくなったり、塩味が強くなったりします。鶏肉のカットの大きさや家庭の醤油の塩分にもよるので、15~20分くらいを目安として、ご家庭で調整してください。
※もちろんビニール袋に入れてもみ込んで漬けてもOK。洗いものも少なく、より少ない調味料で作ることができます。
20分経ったら漬け汁を捨てますが、この漬け汁の残し加減もポイントとなります。 漬け汁を完全に捨ててしまわずに、1割くらい残すのですが、それが衣の味付けになります。 次に、鶏もも肉1枚に対して片栗粉大さじ2~3杯程度加え、もみ込みます。
※片栗粉ではなく、小麦粉でも作れます!個人的には片栗粉の方がカリッと仕上がるので好きですが、お好みで使い分けてOKです。
【3】美味しい揚げ方
下準備できた鶏肉はできれば2度揚げします。そうすることで、中はジューシー、外はカリッと仕上げることができます。 『160℃で揚げる→一度取り出して鶏肉を休ませる(この間にじんわり火が通る)→190~200℃に油を上げて短時間揚げる』
はじめは160℃。ここでいきなり180℃くらいの油にいれてしまうと、中に火が通る前に衣が黒くなってしまいます。 160℃で3分ほど揚げたら、一度取り出して鶏肉を3~5分くらい休ませます。
この休ませる間に、油を190~200℃まで上げ、鶏肉にはじんわりと中まで火が通るのです(だから休ませることは大切!)。 最後に高温にした油に鶏肉を戻し入れ、カリッと1~2分揚げて完成です。
※漬け汁に醤油が多いこと、衣にも醤油を含んでいることにより、衣に色がつきやすいので注意が必要です。
※甘めの焦げやすい醤油などの場合は、160℃の段階でかなり鶏肉に香ばしい色がつくこともあります。その場合は160℃で揚げる時間を少しだけ長くして、5分休ませてから高温でさっと1分くらい揚げるとよいです。
いかがでしたか?
きちんと分量や温度、手順を守ればおいしいから揚げを確実に作ることができます。
基本の作り方以外にもアレンジでいろいろな味のから揚げを作ることができるので、こちらの記事も参考にしてください♪